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【PMヘの道3】「プロジェクト計画書」とは?@WebPM体験共有会

2016.4.15

プロジェクトが発生した時、どんなふうに計画を立てますか?

今回は、プロジェクトの「計画」部分についてです。

プロジェクトが発生したらまず出てくる「計画」。
しかし、「計画」ってそもそもどうやって立てるのがいいのでしょうか?

私はこのあいだまで、まずプロジェクト概要とスケジュールを用意していました。
しかし、その内容がすべて自己流でどうも心もとない。
そもそもプロジェクト「概要」って何の項目が必要で不要なの?
「概要」+「スケジュール」=「計画」と言っていいの?と手探り状態。

いや、そもそものそもそも、「計画」って誰のために、何のために立てるのか。
自社チームでの共有のため?クライアントとの合意のため?

と、何だか闇雲に立てられてる感がすごい私の「計画」…。

プロジェクトをマネジメントするのが専門の世のプロマネさんたちは、
どんな計画書を作っているんだろう?といつも気になっておりました。


3月15日に、OPEN “VERSION UP” PROJECTの一環として行われた、
2回目の「WebPM体験共有会@大阪」のテーマはまさにそれ。
ロフトワーク・入谷さんの「プロジェクト計画書」編!

年間約300件のWEBプロジェクトを担うロフトワークさん。
まさにPMのプロである彼らが日常業務で使っている
「プロジェクト計画書」とはどんなものなのでしょうか?



ロフトワークさんの「プロジェクトマネジメント計画書」

ロフトワークさんではWEBプロジェクトが発生した際、
必ず最序盤に「プロジェクトマネジメント計画書」(以下PM計画書)を作成されるとのこと。
さらにその計画書をシニアマネージャーが確認し、レビューを受けることが必須とされているのだそうです。
社内でもそのひな形はしばしばアップデートされ、試行錯誤を重ねていらっしゃるのだとか。

入谷さんいわく、「PM計画書」とは

“スコープ・スケジュール・コストなどすべての知識エリアを横断した、
プロジェクト計画の「集大成」であると同時に、プロジェクトを通じて
「更新」されていく共通理解の基盤”

ということ。
つまり、
・様々な視座からプロジェクトを見ること
・みんなで共通の理解を得ること
を目的とした計画書です。

入谷さんのスライドはこちらから見ることができますのでぜひどうぞ。

以下は、復習的にまとめた私のメモです。
今回もずらずら文字ばかり並んでおりますが、何かのご参考になれば。
———————————–
【フォーマット】
WordでもGoogleDocs.でも、管理しやすいものを使えばOK。

【目次】
PM計画書は、以下の9つの項目で成り立っている。

統合
 プロジェクト発生の背景・目的・目標。
 背景…なぜこのプロジェクトが生まれたか。課題。
 目的…最終的に達成したいものは何か。
 目標…目的到達のための具体的な目安(数値目標)。

スコープ
 作業範囲のこと。
 納品する成果物と、そのための作業内容を挙げる。
 逆に、やらないことも明記しておくとなお良し。
 クライアント側の作業内容もリストアップする。
 →これが見積の基礎になる。

タイム
 スケジュール。
 スコープで明確にした作業内容を時系列に落とし込む。

調達
 外から調達しなくてはいけないもの。
 例えば、外部業者さん、素材、サーバー、ドメイン、ライセンスなどなど。

コスト
 プロジェクトにかかる費用を洗い出します。
 
品質
 成果物の品質(完成度)と、それを達成するための手法。
 例えば、バグをなくすためにどのような方法でテストするのか、
 質の高いデザインを担保するために何をするのかなど。
 また、ここまではやります、というのもここで明示。例えば対応ブラウザとか。
 
ステークホルダー
 チーム、クライアントなど、関係者をすべて洗い出した体制図。
 誰が窓口で、誰がリーダーで、誰が決定権を持っている人なのか?など、
 各人の役割と責任を明確にする。

コミュニケーション
 ステークホルダー同士でのコミュニケーションルール。
 プロジェクトの管理ツールは何を使う?
 定期的に対面での打ち合わせをする?
 意思決定で困ったらどういうふうに決める?などなど。

リスク
 「起こったら嫌なこと」のリストアップ。
 スケジュールの遅延、途中での予算オーバー、公開時にバグがいっぱいある…
 などなど、「起こったらやだな〜」ということをリストアップし、
 ではそれが起こらないようにするにはどうしたらいいか?を考える。
———————————–


そもそも「PM計画書」は誰のために、何のためにあるのか

今回の体験共有会でおもしろいなと思ったのは、
そもそも「PM計画書」との存在理由とは?という話が改めて出たことでした。

・チームメンバー、クライアントとの計画共有
・解釈のすりあわせ
・プロジェクト合意
・コミュニケーションの惹き付けツール
・社内での先輩・後輩の仕事チェックツール
・プロジェクト遂行プロセスの一環

私は面倒臭がりなので、上記の全部がこれひとつでできたらいいと思います。



真似して「PM計画書」を作った感想

ちなみにこちらが入谷さんが用意されたひな形です。
勉強になるな〜!ということで、
私も見よう見まねで実際に「PM計画書」を作りました。

素直な感想を申し上げますと、
「これ、絶対要る」
でした。

特にスコープは、入谷さんのひな型を見て
「これまで私の作ってたのは大雑把すぎたな」と反省しました。
マスト作業から何となくやっていたことまで、
とにかく作業と呼ばれるものすべて文字に起こしたら、
見積の見方やスケジュールの組み方も全部変わってきました。
また、お客様の作業内容も明確にすることで、
「あれって私がやるんだっけ?」もなくせるので効率的。

まずはこちらを使用しながら、ひとつプロジェクトを遂行して、
反省会をしてみたいと思います。


あとこの「PM計画書」って何にでも使えそうですね。
ダイエットとか貯金とか受験とか…
ちょっと今度私生活でも作ってみようなどと思う野田でした。

ではでは。

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